心の問題に関する大きな誤解ー感染症モデルと慢性疾患モデル

みなさん、こんにちは。

このところ少し時間的余裕があるので、前回の更新からあまり日が経っていないのに書けそうです。(でも、今回は短いです)

 

日ごろ、一般の方の中に、「心の問題」に関する大きな誤解があるのを感じています。それは時に企業の人事課の人や、学校の先生にも見受けられます。もちろん、心の問題に苦しむご本人にも多く見られます。

 

それは「早くすっきりよくなりたい」「すっかり治ってから、復帰すべきである」「薬やカウンセリングで、できるだけ早くバッチリ直したい」、あるいは「すっかり良くなったらアルバイトしよう・・・。そして一度始めたら絶対に辞めたくない」などというものです。

 

このような発想の背景には「感染症や外傷モデルと、慢性疾患モデルの混同」があると思われます。つまり感染症や外傷のようなものであるならば、隔離して解毒剤を投与したり、消毒とギブス等でしっかり手当てした後に十分な休養を取ればきれいに治ります。けれども心の問題は、急性期と言われる激しいタイプの精神病や重いうつ病を除いては、いわば慢性疾患のようなものなので、「十分な治療と休養ですっきり、すっかり」治るものは少ないのです。

反対に「急に良くなったら、遠からずリバウンドが来ることが多い」ということもしばしばです。その意味で、ダイエットにもよく似ています。

 

つまり心の問題は糖尿病や肥満、高血圧のように慢性的な問題の場合が多く、ゆっくりゆっくり前進と停滞を繰り返しながら、だんだんと良くしていくものなのです。

 

感染症や外傷であれば、初期にしっかりと治療を施して、安静にしていれば一定期間の後にすっかり良くなるはずです。場合によってはそれ以前よりも良くなることもあります。

けれども、慢性疾患はあせるとかえって逆効果で、生活スタイル全体も含めてリハビリのように取りくんでこそ、それ以前にはなかった穏やかな生活を含めた新しいライフスタイルを獲得できるようになるわけです。

 

「なーんだ、それじゃ、治療とは言えないんじゃないの」とがっかりされる方もいるかもしれません。

でも、安心してください。上記のようなことが理解できて、ゆっくりとカウンセリングに取り組む覚悟さえできると、それほど長い月日をもかけなくとも、数か月で相当に効果が感じられて、まるで「それまでとは違った新しい自分に生まれ変わった」と感じられるようになったりするものです。心の問題の不思議なところです。

 

当オフィスにお出での方に「まずは10回来談なさるとかなり取り組み方がわかってくるし、場合によってはかなり効果も感じられます」「そして、20回お出でになると相当に効果を感じられる場合が多いです。」「1年続ければかなり良くなると思います」とお伝えしています。

 

そして「かならず調子には波があります。いい時と悪い時とを繰り返して、でもその上下の幅がだんだんと少なくなって、さらにその中心線がだんだんと上がっていくのが、本当の改善なんです」と説明しています。

 

実際、良くなられる方はその形で、良くなっていかれます。

もちろん、カウンセリング等で急な進展がみられることもあるのですが、その後のフォローが大事なのはやはり変わりません。

 

どうぞ、ゆっくりじっくり取り組むおつもりで、カウンセリングを始められることお勧めします。

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